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松下エンジニアリングは粉・粒体プラントを専門とするエンジニアリング会社です。

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Email:matsushita@aria.ocn.ne.jp

◆貯蔵・貯槽について
粉粒体の貯槽には、貯蔵される物質や貯槽の用途により多くの形状や種類があります。日本では「サイロ」などは鉛直立型の容器が多く見られますが、欧米などでは平型の水平貯槽と呼ばれる貯槽もあるようです。
呼称にも幾つかあり、先ほどの”サイロ”以外に「タンク」「ホッパー」「バンカ」「ビン」と呼ばれ、それぞれに一般的に定義がなされています。

サイロ
・・・・底部に排出口をもった垂直型の貯槽のことで、バンカと比較して貯槽高さの高いもので、通常貯槽の直径または幅に対し高さの比が、1:5以上を指し、大量の粉粒体を貯槽するための垂直型バラ積み貯槽の総称として用いられる場合が多い。
ホッパー
・・・・・逆円錐形や逆多角錐形の傾斜側面をもち、容器下端部に一つの排出口をもつ貯槽である。貯槽形状は円形または矩形が多く、単独での貯槽として用いられる場合がある。またサイロ及びバンカーなどの下部の排出口上の傾斜した槽壁部分をホッパーとも呼ぶ。
バンカ・・・・・直立型の貯槽でサイロと同義に用いられるが、サイロと比較した場合、貯槽高さが低い容器をバンカと呼んでいる場合が多い。一般にはホッパー容器の上に貯槽容量を大きくするために鉛直壁部を設けた貯槽を意味する。
 
ビ ン・・・・バンカ・サイロと同意語で直立型の粉粒体貯槽のことを意味します。特に米国ではバンカ・サイロなどを称してビンと呼んでいます。
*高さが8mを超えるサイロについては確認申請が必要。建築物と工作物との相違を下記に依るが厳密な規定は無く行政庁(県・市)の判断による。

(参考)建築基準法より抜粋
第1章 総則:第2条の1/建築物
土地に定着する工作物のうち屋根及び柱、壁を有するもの。これに附属する門、塀、事務所、倉庫、その他これに類する施設をいい、建築設備を含むものとする。(鉄道及び線路、プラットホームの上屋、貯蔵槽、その他これらに類する施設を除く)
第9章 工作物:第138条の4/工作物の指定
高さが8mを超える高架水槽、サイロ、物見塔、その他これらに類するもの


◆立地条件
通常サイロは工場の敷地内に建設されますので限られた面積の中で有効に立てられなければなりません。生産ラインの前工程、後工程の関連によっても大きく左右されますが生産設備の総合的な判断と敷地とを鑑みて位置を決めなければなりません。また工事による施工段階における制約も生じますので設置場所以上に占有することも念頭に入れて設置場所を決定します。
設計上基礎工事に多くの費用をかけることは、あまりメリットがあることではありません。ですから基礎工事が少なく済むようにサイロの形状、寸法を設計するよう勤めなければなりません。近年東海地震の対策から関東、東海地区においては地震時の対策として強度計算のファクターも大きくなり、基礎にかかる費用の増大が懸念されるところです。
基礎工事を低減するには一定容量に対してサイロの自重を小さく、高さを低く、径を大きくすることです。ベストのポイントを探すことは、コンピューター処理でもしないと不可能なので、基本的に高さを低くすることを念頭において計画を進めるような心がけをしましょう。


◆法令の制限
消防法の適用を受ける危険物以外のケースでは、高さが8mを超えるサイロ、タンクについては建築基準法に基づいて工作物の確認申請を所轄の行政庁ヘ行わなければなりません。又20mを超える物については避雷針の設置義務が生じます。

関係法令
  1)建築基準法
  2)建築基準法施工令
  3)建築業法'
  4)都市計画法
  5)電波法
  6)消防法
  7)労働安全衛生法
△高さが8mを越えるサイロ‥-‐‐工作物の確認申請
△高さが20mを越えるサイロ‥‐‐避雷設備
△高さが31mを越えるサイロ‥‐‐電波法
上記以外にも景観・空港附近等のさまざまな規制がありますので事前調査が必要です。その他電波障害や日照の問題等も発生する可能性があるので、事前に客先と近隣住民に対して確認する必要もあります。

参考に確認申請に必要な書類は下記の通りです。
△必要書類
1)付近見取り図
2)敷地図
3)配置図
4)サイロの構造計算書(架台式の場合:構造計算書含む)
5)サイロの構造図(架台式の場合:架台構造図含む)


◆荷重の種類
1)固定荷重G
構造物の自重及ぴ付属する配管、機器類の重量の和とする。
2)積載荷重P
容器については内容物の重量、臨時に構造物に加わる人や物品の重量等である。この際衝撃的なカを伴うものは衝撃係数を乗じて割増を行う。
3)積雪荷重S
雷荷重は地域、地形、環境、雪の比重、積雪期間及び構造物の形状や温度等を考慮して決める。
4)風圧カW
日本は台風が多いので風に対する強度が必要である。構造物の形状、地域、用途によつて決める。一般的にサイロやタンクは重量がかさむので地震の影響が大であるが、反対に自重が小さく容積が多い場合は風の影響を受け易い。
5)地震カK
風圧カと同様に地震に対しての安全性に考慮しなければならない。内容物によって違ってくるが通常地震時の応カが一番大きく、この外カによって構造的な要素(板厚)が決まる。


◆応カの組合せ
応カの種類 状態 一般の場合 多雪区域
長期応カ 常時 G+P G+P+S
短期応カ 積雪時 G+P十S G+P+S
台風時 G+P+W G+P+S+W
地震時 G+P+K G+P+S+K
長期応カとは日常の状態を表わし、短期応カは突発的な状態を表わす。短期の場合は経済性を考え構造体の許容応カの割り増しを行う。(長期の場合の1.5倍)
上記荷重は当社が扱う屋外架構、架台に適用されなければならない。屋内の場合は台風に対する影響は皆無ですが地震は免れないところです。
またサイロについては構造的に圧力を生じる場合があるので、上記以外の圧力を考慮した荷重としなければなりません。
ここでいう圧力とは内容物が及ぼす粉粒体の圧力、サイロの投入、給排気排気に使用されるブロワーの圧力、排出時に生じる負圧等、運転時に生ずる圧力を言う。

荷重の種類 記号 軸方向 円周方向 水平
せん断カ
引張 圧縮 引張 圧縮
圧力
積載荷重 G
積載荷重 P
積雪荷重 S
風圧カ W
地震時 K

◆排出・供給について
供給機は粉粒体を貯槽より引出し、次のプロセスの粉体処理機器に供給する機器を呼ぶ。
貯槽が大型の場合は、供給機を排出機と呼ぶこともある。貯槽と粉体処理機器の配置が離れている場合に供給機は輸送機と呼ばれる場合もある。一般には貯槽から粉体処理機器までの短い距離を輸送するもので、供給量の制御が要求されるのが通常です。供給される物質や供給後の機器などにより以下の種類がある。

排出機を計画する上で最も重要なことは、貯蔵槽より内容物が連続排出することが可能である条件です。それは排出機のみならず貯蔵槽の形状と深く関わっており単純に排出機のみによつて
判断 されるぺきものではありません。以下排出機の選定に当たり留意事項を明記しておきます。
基本的に排出は連続を前提にしており排出機の起動、停止により制御が可能でなければなりません。実績が無ければテストを行うことも必要です。
定量排出が可能であり当然排出に対して決められた能力条件を満たし、また定量性が要求されます。定量性を確保できない場合にはもう一段回、定量排出機を組込むことによって条件を満たします。
貯蔵槽よりの圧力に耐えうる強度(粉粒体の崩壊による力を受ける)を保有することも設計条件となります。
機械式供給機
  1) パイプロディスチャジャー
  2) ベルトフィーダー
  3) チェーンフィーダー
  4) スクリューフィーダー
  5) 振動フィーダー
  6) ロータリーフィーダー
  7) テーブルフィーダー
空送式
  1) インジエクシヨンフィーダー
  2) ブロータンク式フィーダー

粉粒体を扱う上で上記のように色々な機械が存在します。種類が多いこと自体排出が取り扱いが難い事を物語っており、それぞれ長所及ぴ短所があります。我々が扱う粉粒体は物性の項で述ぺたように、それぞれ流動性や噴流性が違うためにコスト、運転条件等総合的に検討を加え選択しなければなりません。 排出機を計画する上で最も重要なことは、貯蔵槽より内容物が連続排出することが可能である条件です。それは排出機のみならず貯蔵槽の形状と深く関わっており単純に排出機のみによつて判断されるぺきものではありません。以下排出機の選定に当たり留意事項を明記しておきます。
基本的に排出は連続を前提にしており排出機の起動、停止により制御が可能でなければなりません。実績が無ければテストを行うことも必要です。
定量排出が可能であり当然排出に対して決められた能力条件を満たし、また定量性が要求されます。定量性を確保できない場合にはもう一段回、定量排出機を組込むことによって条件を満たします。
貯蔵槽よりの圧力に耐えうる強度(粉粒体の崩壊による力を受ける)を保有することも設計条件となります。

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